106号 2007年3月16日発行





10面
関西連盟春季大会南部ブロック予選
和歌山シニア、関西大会出場決める


10-11面
ボーイズリーグ春季大会県支部予選
キングに念願の春到来!
創部23年来初の全国春季大会出場決める

12面
キングタイガース初の全国春季大会出場
“初春”届けた
“韋駄天コンビ”



切り込み隊長・寺井康貴「何が何でも塁に出る」
仕事師・井口昌彦「一番出たら仕事果たす」


 創部23年の和歌山キングタイガースに念願の“初春”を届けたのはチームが誇る1、2番打者の寺井康貴、井口昌彦の“韋駄天コンビ”だった。

2人で9安打6打点
「全国でも頑張るだけ」


 50m走6秒台前半のチーム最速の切り込み隊長・寺井は野球を始めた小学2年生から打席「1番」が指摘席。「先制点が欲しいから、何が何でも塁に出ることが自分の仕事」と使命感も強く特に初回の打席は「大事」。
 和歌山興紀との準決勝でも第1打席で右中間へ三塁打を放って攻撃ののろしを揚げると、「一番が出たら仕事を必ず果たす」ことが役目だという井口が今度は左中間に三塁打で続いて先制パンチ。1死から4番・山田裕史の遊ゴロにも6秒台後半の俊足を飛ばして2点目のホームを踏んだ。
 2回には四球で田幡貴大を二塁に置き、寺井がきっちり犠打で三進させて仕事師・井口が犠飛。寺井は3回にも2死二、三塁から二ゴロを足で適時打に変えた。
 猛打で圧勝した湯浅との決勝もその始まりはやっぱり“韋駄天”の2人。初回、内野安打で出た寺井が左腕・岡本昂大にもおかまいなくあっさり二盗。井口も「準決勝の調子できょうは打てる感じがしていた」との好感触通りの痛烈な中前打で好機を広げ、2人とも2つの暴投で生還。
 2回には1死二、三塁の好機に寺井が前進守備の遊撃手の左を抜く技ありの一打で2加点。さらに井口の中越え二塁打で二、三塁に。この日は湯浅戦に続き湿りがちの主軸陣だが「絶対に返してくれると思っている」という寺井の信頼に、足を痛めている主砲・山田が意地の右前打で応えた。4回にも2死から田幡、寺井の連打で二、三塁として井口の中前打で1加点した。
 この日2試合で寺井5安打、井口4安打でともに3打点と大活躍の“韋駄天コンビ”は「全国でも塁に出て(ホームに)返られるよう頑張るだけ」と“春足”に磨きをかける。


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ボーイズリーグ春季大会県支部予選
キングに念願の春到来!
創部23年来初の全国春季大会出場決める

 
硬式野球ボーイズリーグの第37回春季大会県支部予選は10日、南山球場で決勝戦が行われ、和歌山キングタイガースが和歌山湯浅を強打でねじ伏せ、創部23年で初めて春の全国出場を決めた。主将の中井星伍は「自慢の打線と粘り強さで勝ち進みたい」と全国大会への抱負を口にし、活躍を力強く誓った。

興紀、湯浅を打破!18安打19得点!!
小椋、投打の活躍に「気分良かった」


 ◇決勝
1
2
3
4
キングタイガース
2
8
0
1
11
湯 浅
0
0
0
0
0
               (4回コールド)
(キ)小椋、西岡-前田(湯)岡本、山崎-猪本
井口、小椋(キ)

エース西岡「完全燃焼してくる」


 1番から5番まで左打者が並ぶキング打線に対し湯浅は左の岡本昂大を先発起用して対抗。しかし、興紀戦で左投手を打ち崩して波に乗った打線には問題外。初回、寺井、井口の連打などで無死満塁と攻め立て相手拙守で2点を先取すると、続く2回には打者13人を送る猛攻。1死二、三塁から寺井の中前打で2加点、この後1死満塁と好機を広げ、主砲・山田が2点適時打を右前へ。さらに2死満塁と攻撃の手を緩めず、この回2巡目の小椋が走者一掃の二塁打を右中間に運んでダメを押した。
 先制点と自身の適時打で「気分良かった」という先発・小椋は昨秋、上投げから下投げに転身し「悪かったコントロールが良くなった」と自信をつけた。捕手の前田もその成長を認め、直球で押すエース西岡に対し、小椋は「カーブでカウントを取り、外の出し入れで打たせて取る」コーナーワーク主体で巧くリード。息のあったコンビプレーで1、2回を無失点に抑えた。
 しかし、10点の大量リードで「ちょっと浮かれた」という小椋は下位打線から始まる3回に4連打と四球で2失点。さらに無死満塁で主軸を迎えるというピンチが続いたが、「きょうは引っかかりがよく伸びていた」と自身も好感触の直球主体で勝負。3番・志波涼平を右飛に打ち取り、もたつく3走を挟殺に。続く4番・岡本を二ゴロに仕留めて追加点は許さなかった。
 4回のマウンドはエースに譲り、西岡が3人で打ち取ってコールド試合成立。全ナインがマウンドに駆け寄り全国出場を喜んだ。小椋は「西岡に負けないようこれからも思い切った投球がしたい」と話し、「Wエース」と呼ばれる存在となれるよう努力する決意で、全国では「いつも通り自分の投球をするだけ」と誓う。西岡は「全国は甘くないけれど、完全燃焼できる投球をしてくる」と意気込んだ。

◇準決勝
1
2
3
4
キングタイガース
4
1
3
0
8
和歌山興紀
0
0
0
0
0
              (4回コールド)
(キ)西岡、三家-前田(興)宇井-笹垣
寺井、井口、中井、前田(キ)西岡(キ)

 長打攻勢で大量リードを奪ったキングが興紀をコールドで退けた。
 キングは、初回に4本の三塁打などで4点を先制して勢いづいた打線が3回にダメ押し。1死から安本が敵失で出塁し、中井がポテン打で続き、前田の犠打で2死二、三塁として西岡が左越えの2点適時二塁打。さらに田幡、寺井の連打で1点を加えた。
 立ち上がりやや制球を欠いたエース西岡も2回は勢いのある直球を武器に2三振を奪う好投。3回からは三家が無失点に抑えた。
 興紀は左打者がそろうキングに対し、左腕のエース宇井伴樹で挑んだが、出鼻をくじかれたことで投打ともに振るわなかった。

【和歌山キングタイガース】
◇監督▽杉岡利尋
◇選手〈10〉中井星伍(主将)
〈1〉西岡俊揮〈2〉前田秀記〈3〉安本匠佑
〈4〉寺井康貴〈5〉井口昌彦〈6〉田幡貴大
〈7〉山田裕史〈8〉高瀬悠真〈9〉山本令央
〈11〉坂口文太〈12〉小椋智弘〈13〉住岡克己
〈14〉池尾祐輔〈16〉北村祐一〈17〉榎本慎
〈18〉奥村拓史〈19〉笠松健吾〈20〉佐藤舜
〈21〉玉井嵩大〈22〉辻本一磨〈23〉中山知也
〈24〉橋崎真人〈25〉前芝一輝〈26〉三家和真







関西連盟春季大会南部ブロック予選
和歌山シニア、関西大会出場決める
粉河下し、決勝進出

 硬式野球リトルシニアの第36回関西連盟春季大会出場をかけた南部ブロック予選に出場している和歌山シニアは10日、県営紀三井寺球場で粉河との準決勝戦に挑み、接戦を制して決勝へコマを進めるとともに関西大会出場を決めた。

◇準決勝
1
2
3
4
5
6
7
粉 河
0
0
0
1
1
1
0
3
和歌山
0
1
1
1
1
0
×
4
(粉)藤本-松下(和)東山、池尾、坂東-和田
和田、小島(和)山崎、田久保、原(粉)

 和歌山シニアにとっては、昨秋の関西大会予選で敗れた粉河へのリベンジもかかった意地の対戦を3人の投手リレーで辛くも逃げ切った。
 和歌山シニア先発・東山は得点圏に走者を許すものの3回まで無失点の粘投。しかし、4回に制球を乱し、先頭の山崎に死球を与えるなどリズムを崩すと牽制悪送球などでピンチを広げ捕手・和田の後逸で1失点。5回にも先頭の串本を四球で歩かしたところで降板。2番手・池尾もこの回、原に二塁打を許し1点を失うと、6回には2四球で自らピンチを招き、和田の後逸で3失点目とバッテリーエラーが続いた。
 一方打線は2回1死から、今大会好調の和田と大田の連打で一、三塁として東山の三ゴロで1点を先制。3回に坂東の犠飛で1加点し、4回には三塁打の和田をスクイズで返し、5回小島の適時三塁打で4点目。これが決勝点となり、7回は坂東が無安打に抑えて逃げ切った。







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